みなさんこんにちは。 茨城県にある電気設備工事専門のQビクルEXです。
「工場や店舗の電気代を削減するためにキュービクルの設置を検討しているが、初期費用がどれくらいかかるか不安だ」「キュービクル設置の初期費用の内訳や、コストを抑える方法について具体的に知りたい」このような、キュービクルの初期費用に関するお悩みをお持ちではないでしょうか。
キュービクル(高圧受電設備)の設置は、月々の電気料金を大幅に削減できる非常に有効な手段ですが、その導入には高額な初期費用がかかるため、多くの事業者様が計画段階で足踏みをしてしまいます。この記事では、キュービクル設置にかかる初期費用のリアルな相場と詳細な内訳から、コストを賢く抑えるための3つの方法、そして初期費用をかけてでも導入するべき理由まで、高圧工事のプロの視点から徹底的に解説していきます。
この記事を最後までお読みいただくことで、キュービクル設置の初期費用の全体像が明確になり、ご自身の事業計画に合わせた最適な導入方法を見つけられるようになります。施設の電気コスト削減を目指す経営者様や設備担当者様は、ぜひ最後まで読んでみてください!

キュービクル設置の初期費用の相場と詳細な内訳
キュービクル設置にかかる初期費用の総額は、一般的に200万円~700万円程度が相場となります。ただし、施設の規模や設置場所の条件によっては1,000万円を超えるケースもあります。この初期費用は、単にキュービクル本体の価格だけでなく、様々な工事費や経費で構成されています。
キュービクル設置の初期費用の主な内訳
初期費用は、大きく分けて以下の5つの項目で構成されます。
- キュービクル本体価格: 内部に収める変圧器(トランス)や遮断器などの機器の容量(kVA)や種類、新品か中古かによって価格が大きく異なります。容量が300kVAの新品キュービクルの場合、本体価格だけで150万円~400万円程度が目安です。
- 基礎工事費: キュービクルを安全に設置するためのコンクリート基礎を作る費用です。設置場所の地盤の状態や、キュービクルの重量によって費用は変動し、一般的に30万円~80万円程度かかります。
- 運搬・据付費: 製造工場から設置場所までキュービクルを運び、クレーンなどを使って基礎の上に設置するための費用です。設置場所への搬入経路の広さや、クレーン車の必要性などによって変動し、20万円~100万円以上かかることもあります。
- 電気工事費: 電力会社の電柱からキュービクルへ高圧電力を引き込む「一次側工事」と、キュービクルから施設内の分電盤へ電気を送る「二次側工事」の費用です。配線の距離や地中埋設の有無などによって変動し、50万円~200万円程度が目安です。
- 申請・諸経費: 電力会社への申請手続きや、経済産業省への保安規定の届出など、各種行政手続きにかかる費用です。10万円~30万円程度を見込んでおくとよいでしょう。
キュービクルの初期費用を左右する要因
キュービクルの初期費用は、様々な要因によって変動します。見積もりを依頼する前に、どのような要素が価格に影響を与えるのかを把握しておきましょう。
- 容量(kVA): 施設の電力使用量に応じてキュービクルの容量が決まります。容量が大きくなるほど、内部の機器も大型化・高価格化するため、初期費用は高くなります。
- 新品か中古か: 新品に比べて中古のキュービクルは本体価格を大幅に抑えられますが、耐用年数が短い、故障のリスクがあるといったデメリットも考慮する必要があります。
- 設置場所: クレーン車が容易に進入できる地上設置に比べ、屋上や地下など搬入が困難な場所への設置は、運搬・据付費用が高額になります。私が以前、茨城県内の商業ビルで担当した屋上設置の案件では、大型クレーンのチャーター費用だけで100万円以上かかりました。
- PCBの有無: 更新(入れ替え)の場合、既存のキュービクルにPCB(ポリ塩化ビフェニル)が含まれていると、その処分に専門的な手続きと高額な費用が必要となります。
キュービクルの初期費用を抑える3つの方法
高額な初期費用は、キュービクル導入の大きな障壁です。しかし、購入以外の方法も検討することで、初期費用を大幅に抑えることが可能です。
方法1:レンタルを活用する
レンタルは、レンタル会社が所有するキュービクルを月額料金で借りる方法です。最大のメリットは、初期費用がほとんどかからない点です。本体費用はもちろん、工事費やメンテナンス費用も月額料金に含まれる場合が多く、手元の資金を温存したまま高圧受電へ切り替えることができます。ただし、長期間利用すると購入するより総額が高くなることや、自分の資産にはならないというデメリットもあります。
方法2:リースを活用する
リースは、リース会社が新品のキュービクルを購入し、それを長期間(通常6~10年)にわたって借りる契約です。レンタルのように初期費用を抑えられるメリットに加え、契約期間が終了した後に買い取って自分の資産にできる場合もあります。月々のリース料金は経費として計上できるため、節税対策としても有効です。
方法3:補助金を活用する
新品のキュービクルを導入する場合、省エネルギー性能の高い機器を選ぶことで、国や自治体の補助金制度を活用できる可能性があります。例えば、経済産業省が所管する「省エネルギー投資促進支援事業」などでは、トップランナー基準を満たす変圧器の導入に対して設備費用の1/3以内などが補助されるケースがあります。 ただし、補助金制度は年度によって名称や内容、公募期間が異なるため、導入を検討する際は、最新の情報を確認し、補助金申請の実績が豊富な専門業者に早めに相談することが重要です。

初期費用をかけてでもキュービクルを導入するべき理由
高額な初期費用をかけてでも、多くの事業者がキュービクルを導入する最大の理由は、月々の電気料金を劇的に削減できるからです。
電力会社との契約は、一般家庭で使われる「低圧電力」と、キュービクルを設置して利用する「高圧電力」に大別されます。高圧電力は、低圧電力に比べて電力量料金の単価が約半分と非常に安く設定されています。
例えば、契約電力が50kWを超え、毎月の電気代が20万円程度の施設が高圧受電に切り替えた場合、電気代が10万円~12万円程度まで下がるケースも珍しくありません。年間では100万円以上のコスト削減となり、高額な初期費用も数年で回収できる計算になります。
まとめ
キュービクル設置の初期費用は、200万円から700万円と高額ですが、その内訳は本体価格だけでなく、様々な工事費や経費で構成されています。この初期費用は、レンタルやリース、補助金の活用といった方法で大幅に抑えることが可能です。
そして何より重要なのは、キュービクルの導入が、月々の電気料金を大幅に削減し、長期的なコストメリットを生み出す「未来への投資」であるという視点です。高圧電力に切り替えることで生まれるキャッシュフローは、企業の競争力を高める新たな原資となります。
私たちQビクルEXは、茨城県を中心に数多くのキュービクル設置工事を手掛けてきた高圧工事の専門家です。お客様の施設の状況とご予算を丁寧にヒアリングし、購入、レンタル、リースを含めた最適な導入プランをご提案いたします。キュービクルの初期費用に関するご相談やお見積もりは無料で承っておりますので、ぜひお気軽にご連絡ください。お客様の事業に最も貢献できる電力構造への転換を、私たちが責任を持ってサポートします。